私には16歳離れた弟がいる。しわしわの顔で生まれたあの日から、よたよたしながらも走ることができるようになった今日まで、彼の成長を見守ってきた。
 彼に対しては両親ほどしつける責任はないが、祖父母ほど物を買い与えられる経済力もない。そんな私が姉としてできることは一緒に遊ぶことだ。部活から帰った時、彼が起きていると私の疲れも吹っ飛ぶ。彼と遊んでその笑顔を見ることが私の一番の喜びであり、生きがいなのだ。
 たとえ反抗期を迎え私や母に「くそババア」と言ったとしても私は許すだろう。また彼に障害があったと分かっても、それは個性だから、いとおしいと思うだろう。
 彼を失うことは私にとって最もつらいことだ。彼には病気で苦しい思いをしてほしくない。私の願い、それは彼が健やかに成長してくれることだ。