NIEニュース
北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

NIEのページ

Page of the NIE

道内10大ニュース 10代も選んだ

 道内の中高生にとって、今年はどんな一年だったのか―。10代に投票してもらう道内10大ニュースは、札幌新陽高校(札幌市南区)と旭川市立愛宕中学校に12月上旬、投票してもらった。両校とも日々の暮らしの中で、「驚き」とともに受け止めた出来事が上位を占めた。一方、北海道新聞編集局の結果については、1位の「道知事選 鈴木氏が初当選」など政治関連ニュースが多いとの印象を持ったようだ。トップ3も全て異なり、10代と道新の結果に大きな違いが見られた。(坂本尚之)

*道新選定結果「政治関連多い」

 両校は日本新聞協会が認定するNIE実践指定校。10大ニュース候補は道新が20件のニュースを提供。両校とも国語の授業を使い、今年の北海道を象徴する「今年の漢字」を考える過程で投票した。
 中高生の上位は「札幌の2歳女児虐待で衰弱死」「札幌市南区で住宅街出没のヒグマを駆除」「佐呂間で道内最高気温」など。生活に直接影響したことのほか、全国で続発した児童虐待が道内でも起こり、“身近”な問題と捉えたようだ。
 政治関連のほか、道新が選んだ「道内7空港民営化、HKK連合に委託へ」「IR誘致見送り」など経済ニュースも得票が少なかったり、選ばれなかった。


*旭川・愛宕中*上位占めた「命」の問題

10大ニュース投票前に候補の新聞記事をじっくり読む旭川・愛宕中の生徒=9日

 旭川・愛宕中は、「命」について考えるきっかけとなったニュースがトップ3を占めた。
 同校は全学年13クラス、全生徒463人のうち病気欠席などを除く396人が投票した。候補のニュースは、道新が提供した記事20件から「中学生の視点で考えやすいもの」「印象深いもの」など10件を選んだ。政治、経済、社会、スポーツなどジャンルは多彩。その中から1人3個をマークシート方式で投票した。
 このうち1年3組は9日に投票。国語科教諭の武井翔さん(30)は10分間、新聞記事を読ませ、その後投票を行った。生徒は「心に響いたこと」「北海道ならでは」「地球環境」など、さまざまな点を重視。結果は《1》「佐呂間で道内最高気温」《2》「2歳女児衰弱死」《3》「住宅街出没のヒグマ駆除」の順で、後に集計した全校結果とほぼ同じだった。
 同校は候補を絞ったため、道新の結果と単純に比較できないが、武井さんは「結果は『命』に関するニュースが多かった」と受け止めた。「2歳女児衰弱死」はもとより、「佐呂間で道内最高気温」については、「これだけ気温が高かったら熱中症で倒れる高齢者がいる」と危惧したり、「ヒグマ駆除」ではクマの命を思い、悩む生徒もいたりしたという。
 武井さんは、新聞記事を使った投票について、「具体性や根拠を持って考えられる」と有用性を指摘する。道内の10大ニュースを考えることで、住んでいる場所に目を向ける機会になったのではとも言う。
 1年3組が予想した北海道の「今年の漢字」で最も多かったのは「常」だった。「2歳女児衰弱死」や「住宅街出没のヒグマ駆除」など、日常の暮らしに入り込んだ異常が、理由だった。(坂本尚之)

*「道内最高気温」も重要*蜂谷美結さん(2年)

 近年、異常気象が問題になっているので、「佐呂間で道内最高気温」を一番重要だと思いました。道新に多かった政治関係は、選挙権のない中学生にはあまり関心がなく、年の近い子どものことや気象ニュースが選ばれたのかなと思いました。今回、知らないニュースがいくつかありました。テレビや新聞で少しはニュースを見ていますが、これを機にニュースをもっと深く知りたいと思いました。


*札幌新陽高*身近な話題 ランクイン

今年のニュースを解説する細川さんと画面を見つめる札幌新陽高の生徒=5日

 札幌新陽高は5日、国語総合の授業を1年生2クラスで行い、計54人が投票した。「札幌市南区で住宅街出没のヒグマ駆除」「札幌の2歳女児衰弱死」など、身近な問題や暮らしに関わる話題として選んだニュースが目立った。道新編集局のトップ10については「バランスが取れている」と見る一方で、「政治についてのニュースが多い」という意見もあった。
 9組の授業では、道新提供の20件のニュースが時系列で映し出された。画像は担当教諭の細川凌平さん(24)が分かりやすいようイラスト加工などを施していた。1月の「函館『棒二森屋』が閉店」から始まり、2月の「JR北海道改ざん、3幹部無罪」。最後は11月の「IR誘致見送り」と続けて解説した。
 生徒はタブレットを使い、集計ソフトに上位10傑に入ると思うものには「1」を、ほかは「0」を打ち込んだ。前日までに記事を読み込んでいたので理解は早い。別のクラスの結果と合算され、ランキングは瞬時に明らかになった。
 細川さんは「2歳女児衰弱死はネットで拡散され、ヒグマ駆除は身近な話題だった。道知事に鈴木氏当選の順位は意外。遠いイメージがあるのかも」と話す。道新の結果については「北海道全体に関わるものが多い」「知らないニュースが多く勉強になった」との感想が生徒から出された。「人の命に関わるニュースが上位に来るべきだ」「悲しいニュースが多いように思う」と選び方への異論もあった。
 締めくくりの北海道の「今年の漢字」は、札幌ドームでのラグビーW杯の盛り上がりや5月の猛暑から「熱」、東京五輪マラソン・競歩の札幌開催や北海道の未来を見据えて「歩」との回答もあった。(森田一志)

*気になった「ヒグマ駆除」*川上真砂等(まさら)さん(1年)

 野球部員なのでふだんはスポーツニュースに興味がありますが、今回は「南区で住宅街出没のヒグマ駆除」(8月)が気になりました。この直後、学校付近でクマのような大型動物が目撃されたからです。学校から連絡があり、登校時間を遅くするよう指導が入りました。驚きました。実は朝、新聞配達のアルバイトをしています。でも、新聞紙面は配達前1面を見るだけで精いっぱいですが…。

前後の記事を読む

ページ上部へ