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NIE全国大会 21年札幌開催*次代の羅針盤 示して*前回02年*「考える力育成」先取り

 日本新聞協会主催のNIE全国大会が2021年8月、札幌で開催されることが、北海道NIE推進協議会の総会で正式に決まった。02年の札幌初開催から19年ぶり。新聞を教材にした当時の公開授業や発表は何をテーマに知恵を絞ったのか。21年の大会を考えるヒントを探った。(森田一志)

 「高校生と中学生がグループで新聞を読み比べし、意見発表しました」。現在、札幌平岸高校で家庭科を教える丸岡ひとみ教諭(再任用)は約40人が参加した当時の公開授業を振り返った。

*深まった交流

全国から約500人の参加者があった2002年の札幌大会

全国から約500人の参加者があった2002年の札幌大会

 公開授業は全国大会の開催地がNIE教育の成果を内外に発信する絶好の機会となる。02年は「踏み出そう新世紀NIE~北の大地からの発信~」をテーマに2日目、札幌市生涯学習総合センター「ちえりあ」(西区)で開かれた。
 札幌市立稲積小、札幌聖心女子学院の2校のほか、札幌市立光陽中と札幌新川高が合同で行い、計3会場で教諭や新聞関係者500人余りを見学者として迎えた。
 丸岡さんはこの合同授業で新川高教諭として参加した。新川高校の生徒10人と光陽中の生徒30人が5グループに分かれ、10月の障害者インターナショナル(DPI)世界会議札幌大会に関する記事を読んだ。丸岡さんは、マチづくりプランを提案する際、教え子の高校生が中学生に助言する姿を見守った。
 丸岡さんは「いろいろな視点の記事を中立的に読み考えをまとめる…その後、(学習指導要領で目標になった)自分で考える力を育成する取り組みの先取りでした」と話す。
 当時、授業案づくりに腐心した高辻清敏北海道NIE推進協議会前会長は「グループごとの話し合いを優先した」という。
 一方、分科会では旭川・東陽中の小林直樹教諭=現旭川・嵐山中教頭=は、生徒が新聞を読み思いついたことを新聞の投稿欄へ応募する実践を報告。「西日本の参加者と交流が深まり、お互いに地元紙を送り授業で使いました」と語る。

*高まる注目度

21年の大会の会場の一つ、札幌文化芸術劇場(ヒタル)

21年の大会の会場の一つ、札幌文化芸術劇場(ヒタル)

 では、次回2021年の札幌大会では何が求められるのか。情報通信技術(ICT)教育が急速に普及。また20年度大学入試から、問題に「記述式」などが加わる共通テストに移行する。大会はこの数年、参加者1千人以上の規模が続き、2千人を超す開催地も出ている。関係者の注目は高い。
 「前の大会の北海道勢はチームワークが良かった。ぜひ経験を生かし次の時代の羅針盤になってほしい」と、02年大会当時大阪市の中学校教諭で、分科会講師を務めた植田恭子さん=都留文科大非常勤講師=は期待する。
 18日の北海道NIE推進協議会総会で新会長に選出された菊池安吉氏は「北海道らしさを全国に発信したい」と語った。開催まで2年間の助走が始まった。

第26回NIE全国大会札幌大会

*教員ら千人以上参加/新聞活用学び交流

 NIE全国大会は、全国から教育関係者が集い、新聞活用の方法を学び、交流する催し。教育界と新聞界の連携を深める目的もある。毎年千人以上の教師や新聞関係者が参加する。
 催しのスタイルはほぼ定着している。開催時期は夏休み中で2日間の日程。初日は午後から開会式と記念講演、フォーラムが行われる。2日目は午前中に、分科会としてさまざまな教科の公開授業と実践発表などが行われる。公開授業には、開催県内の小中高生が参加する。
 会場ロビーでは児童・生徒が作成した壁新聞やNIE活動を展示するコーナーや、各新聞社がNIEガイドブックなどを無料配布するブースなどが設けられ、にぎわいを見せる。主催は日本新聞協会。実際の準備と運営は、主管団体となる各都道府県のNIE推進協議会と主管社となる地元新聞社が連携して担当する。
 大会は1996年に東京で始まり、今年8月の宇都宮で24回目。昨年の第23回は、主会場の盛岡以外に東日本大震災で壊滅的な被害を受けた岩手県大槌町で「古里と復興」をテーマに公開授業を実施。参加者は被災の跡も視察した。
 参加者は教育関係者、新聞関係者が主だが、一般の人も参加費(今年の宇都宮大会では2千円)を払えば参加できる。(小田島玲)

主なNIE全国大会

*今年は宇都宮、参加者募集*8月

 「深い対話を育むNIE」をスローガンに第24回NIE全国大会宇都宮大会が8月1、2日、宇都宮市文化会館(宇都宮市明保野町)などで開かれる。
 1日午後1時半からの開会式に続き、大村はま記念国語教育の会事務局長で作家の苅谷夏子さんが記念講演を行う。国語教育に大きな足跡を残した故大村はまさんの業績を語る。続いて「新聞で育む深い対話」を巡るパネルディスカッションがあり、下野新聞論説委員や文科省調査官のほか、県内の小学生らがパネリストとして参加する。
 2日目の2日は小中高の各学校が、新聞を優れた教材として使う分科会が予定されている。午前9時から始まり、記事を活用したディベート実践などをテーマに6校が公開授業を、学校図書館を核にした学びや情報通信技術(ICT)などをテーマに10校が実践発表を行う。
 参加費は教育関係者・一般が2千円(懇親会費は含まない)。申し込みは7月5日までホームページで受け付ける。アドレスは日本新聞協会のNIEウェブhttps://nie.jp。問い合わせは主管社の下野新聞社教育文化事業部(電)028・625・1172へ。(森田一志)

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