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パソコン駆使 新聞作り*札幌・屯田北小、1年間の防風林学習*表現力・情報活用力育む

 札幌市立屯田北小(北区)の3年生は、学校に隣接した防風林を1年間かけて調べ、学んだ結果をパソコンを使って新聞にまとめる学習を行っている。表現力と情報活用能力の育成につながり、パソコンを使うことで手作業の新聞作りが苦手な児童も取り組める利点がある。(森田一志)

完成した新聞を張り出し、2年生にプレゼンする3年生=3月18日

完成した新聞を張り出し、2年生にプレゼンする3年生=3月18日

 2月12日の6校時目。同校のコンピューター室で3年2組34人は、デスクトップパソコンを1台ずつ操作していた。
 3年生は数年前から毎年、年間70時間の総合的な学習の時間を使って、校舎北側に隣接する「とんきた夢の森」で、石狩森林管理署などの協力で散策や観察を行っている。「とんきた夢の森」は北区の屯田と新琴似間に広がる屯田防風林の一部で、ヤチダモなどの木々が高さ20メートル以上に生い茂っている。
 この日、児童たちは防風林で撮影した写真をパソコンに取り込む写真入力を行った。ICT(情報通信技術)に詳しい主幹教諭の朝倉一民(かずひと)さん=NIEアドバイザー=が文章を視覚で補う写真の大切さを指導。担任教諭の金光裕子さんは、児童に「写真は回転することもできるのよ」と助言した。
 コンピューター室は児童と教師のパソコンが結ばれ、教師は児童の新聞づくりを画面で見ながら進み具合を把握する。児童同士が互いの編集画面を見て、気づいた点を助言し改善し合うことも可能だ。
 林蓮人君は「防風林は木がいっぱい。春から調べたんだ。楽しいよ」。稲葉創大(そうた)君は「パソコン操作はまあまあかな。新聞は先生のアドバイスで直します」と話す。
 新聞は児童3、4人の班ごとに作った。大きなロール紙の紙面は、文章・見出し・写真から成る3~4のブロックに区切られ、各ブロックを児童1人が担当した。「鳥チーム新聞」「わくわくキノコ新聞」「ふしぎな花新聞」などのテーマに即した題字を付けた。記事や文章は多様だが、「難しい言葉を使わない」が鉄則。例えば「水玉模様の羽」という見出しが付いた記事は、鳥のアカゲラの生態をクイズ形式で書いた。「21種類びっくり」との見出しの記事は、防風林内で調べた花の種類の多さに驚いたことを書いている。
 履修内容を考えた朝倉さんは「新聞づくりは、写真を入れる、文章を書く、大きな見出しを付けるなどの作業を通じて表現力の育成につながる。情報活用の集大成としての新聞づくりの役割は大きい」と話す。また児童一人一人が手作業で壁新聞などを作るのは得手不得手があり、「パソコンを使うことで、新聞づくりの技量は均一に近いレベルになる」とICT活用の利点も語る。
 新聞づくり最後の3月18日、プレゼン(発表)力を高める目的で、2年生への発表が行われた。3年生は「防風林はごみが多かった。将来はなくなってほしい」と呼びかけた。2年生は「ありがとうございます」と述べ、新年度の防風林取材のバトンを確かに受け取った。
 同校は4~6年の総合学習でも、4年は街づくり、5年はエネルギーと雪、6年は高齢者と国際理解―とテーマを設定し年間を通して学んでいる。出発点の3年生は、調べてまとめ発表する「基礎力」を育む大切な時期という。

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