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北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

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記事活用 手軽にできる*NIE推進 安平・早来小で公開授業*価値感じた一文 児童が紹介

 教育行政執行方針に「NIE推進」を掲げる胆振管内安平町の町立早来小で、学校での新聞活用を広めようと公開授業が行われた。町内の教諭や教育関係者十数人が、難しく思われがちな新聞活用を「気軽に手軽に」できる実践例を学んだ。学力向上を目指す学校教員らでつくる同町学校改善推進委員会が主催した。(森田一志)

NIEの授業を受ける安平町立早来小の6年生と担任の冨樫忠浩さん

NIEの授業を受ける安平町立早来小の6年生と担任の冨樫忠浩さん

 机の上の新聞記事と板書を交互に見て動く児童の目…。同委による初めてのNIE公開授業として、昨年11月29日に開いた。日本新聞協会認定のNIEアドバイザーでもある6年生担任の教諭、冨樫忠浩さん(44)が国語で行った。
 使った記事は北海道新聞の夕刊「中高生まなぶん」(昨年10月6日)の連載「生きる力に」。コメディアンの萩本欽一さんが、いじめられっ子だった自らの経験を語る「欽ちゃん流」のいじめ撃退法が記されていた。冨樫さんは記事の中から「価値ある一文を選ぼう」と呼びかけた。
 「駄目なやつほど駄目じゃない」
 「死ぬのだけは損だ」
 6年生の児童22人はそれぞれ一文を選び、その理由を問われ、こう答えた子もいた。「いじめで死を選ぶ人に知ってもらいたいから」
 冨樫さんは記事の主題に触れ、自分なりの考えとして「欽ちゃんは諦めないことの大切さを言っていると思うんだ」と明かした。
 児童らはグループごとに選んだ一文を紹介し合ったり、文章の主題を将来どう生かすかを考えてメモ用紙に書き、スピーチにも使った。佐々木有希さんは「5年生の時は新聞の読み方も分からなかったけど、今は記事を引用して書くのが大好き」と言う。
 公開授業後、小中学校のNIE担当者ら10人ほどが参加して交流会が開かれた。各学校で取り組む具体的な新聞活用法が話し合われた。
 冨樫さんは国語能力の向上には多くの活字を読みこなすことを重視し、新聞記事を家庭学習に取り入れ、引用文を提出させている。「NIEは準備が大変と思われがちだが、最初に子供たちに指導を行えば、その後は記事を日常的に気軽に使えるようになる」と話す。今回使った記事も偶然目にしたものという。

 安平町は2015年度から教育行政執行方針に「NIEの推進」を明記し続け、本年度は「小中学校の教育の充実」の具体的な取り組みとして記載している。17年度からは町内の小学校4校、中学校2校に新聞複数紙が配達されるようにした。
 昨年4月まで、合併前の追分町時代を含め14年間教育長を務めた豊島滋さん(69)は「子どもたちがNIEで『生きる力』という太い幹を作り、先生方にも情報を読み取る力を身につけてほしい」と期待している。
 道内でどのくらいの自治体が教育行政執行方針に「NIEの推進」をうたっているかは、道教委も把握していないが、安平町のほかには根室管内別海町も本年度から明記し、全小中学校に複数紙を配置するよう予算計上している。

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