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「遊び心」で再発見*横浜で「まわしよみ新聞サミット」*ユニーク壁新聞作り

各新聞の記事などを切り貼りして、まわしよみ新聞を製作する参加者たち=6月24日

各新聞の記事などを切り貼りして、まわしよみ新聞を製作する参加者たち=6月24日

 「まわしよみ新聞」の考案者として知られるイベントプロデューサー、陸奥賢(さとし)さん=大阪市=を講師に招いた「全国まわしよみ新聞サミット」が6月24日、日本新聞博物館(通称・ニュースパーク、横浜市中区日本大通11)で開かれた。日本新聞協会加盟130紙の記事を使い、ユニークな壁新聞20枚が出来上がり、会場に笑顔が広がった。

 同博物館の主催。「全国まわしよみ新聞サミット」はこれまで福岡市で4回開かれたが、それ以外では初めて。全国から新聞社、NPO法人の関係者のほか、図書館司書ら約70人が参加し、多数の新聞を使う大規模なサミットになった。

出来上がったまわしよみ新聞。地域の広告も大きな扱いになった

出来上がったまわしよみ新聞。地域の広告も大きな扱いになった

 まわしよみ新聞は4~5人で班を作り、各自が気に入ったり興味を持った記事や広告を切り抜き、班内で選んだ理由を発表(プレゼン)する。その上で模造紙上に組み合わせて貼り、コメントを添えるなどして壁新聞として完成させる。

 陸奥さんはまわしよみ新聞について、エピソードを交えて説明し、「遊び心でいろんな発見をしてほしい」と、実践のこつや楽しみ方をアドバイスした。切り貼りする素材は、全国各地の紙面に載った政治や経済、社会面の記事をはじめ、書評や四コマ漫画、広告など。

 題字で「ニュースパーク支局」と銘打ったまわしよみ新聞では、道内の記事二つがトップを飾った。利尻のヒグマ警戒、根室のコンブ漁でのラッコ出現が、共通見出し「でてきたでてきた森へ海へ」の名文句で映えた。また記事以外では地域名産品の広告や新婚カップル名を出した結婚情報などを使っており、参加者は感心したり笑ったり…。

まわしよみ新聞づくりについて話す陸奥さん

まわしよみ新聞づくりについて話す陸奥さん

 陸奥さんは「共通の目的へ向けて協力した後の達成感が得られる」と話し、参加者が考えや人となりを理解し合える「コミュニケーション・ツールになる」と総括した。

 参加したデーリー東北新聞社(青森県八戸市)の青山友子出版部次長は、「ふだん行ったことのない地域の記事をプレゼンで知るのが楽しみ」と述べた。完成した壁新聞20作品は当面、同博物館で展示されている。(森田一志)

 


■考案者の陸奥賢さんが新著
登別・富岸小の取り組み紹介

 まわしよみ新聞の考案者、陸奥賢さんの新著「まわしよみ新聞をつくろう!」=写真=が創元社から発刊された。基本のノウハウから人気のワークショップの方法論、教育現場の実践例などを網羅し、まわしよみ新聞の習得には最適の一冊となりそう。

 自主製作した前著「まわしよみ新聞のすゝめ」(2014年)を大幅にリニューアルした。初心者に分かりやすいストーリー漫画や写真などをふんだんに使い視覚的にも工夫している。「新聞あそび」「ゆるく自由な新聞」をモットーにする著者の考えも紹介した。

 構成は実用面と理論面の全5章からなる。学校現場の章では、八つの報告例の1番手に、登別市立富岸(とんけし)小の牧野広太教諭の取り組みを挙げた。同校の児童が、交代で毎日取り組むまわしよみ新聞づくりを高く評価している。

 また最終章の「新しい『新聞』のあり方」では、新聞社の経営陣や編集委員との対談を通じ、まわしよみ新聞事情にも触れている。A5判。160ページ。2160円。(森田一志)

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