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戦争の怖さ 新聞で学ぶ*札幌市内小学校が積極活用(2の2)*見出しや写真見て実感*山鼻小 当時の記事紹介/丘珠小 体験者に聞く

終戦直後の新聞の見出しを示し、当時の様子を伝える山鼻小・滝野教諭

終戦直後の新聞の見出しを示し、当時の様子を伝える山鼻小・滝野教諭

 札幌市立山鼻小の滝野隆太教諭は今年2月、6年生の社会科でユニセフ(国連児童基金)の活動などに関する学習を展開した。札幌市教委が2008年度から教師などに委託している平和教育授業の研究開発の一環だ。
 食糧不足や貧困のイメージをつかむために見せたのが、戦時中の1944年4月25日に北海道新聞に掲載された、札幌大通公園での菜園作りの写真。食糧増産を奨励する記事に使われ、大人に交じり子どもがスコップを振るう姿もある。場所が市の中心部と知り、児童たちはびっくり。
 続いて「庭も軒端も畑に 自給自足の覚悟でやれ」(44年4月1日北海道新聞)「笑と歌を忘れた子供達 空腹を抱へて街をあてどなく彷徨(ほうこう)」(45年11月5日同)の二つの見出しを紹介した。
 記事には難しい漢字が多いが、「情報を凝縮した見出しだけでも、当時の状況は伝わる」と同教諭は話す。
 戦争体験者への取材を取り入れたのは、初年度に委託を受けた札幌市立丘珠小。2学期の総合学習の時間に、海軍兵だった丘珠連合町内会顧問の三沢清治さん(85)を招き、6年2組の児童がインタビューした。
 担任の中沢敬教諭は事前に三沢さんに約1時間の聴き取りをして録画し、児童に見せて質問を考えさせた。
 当日の授業ではメモを取らせず、中沢教諭が要点やキーワードを板書し、「巡洋艦」「主砲」などの言葉を解説しながら進めた。「三沢さんの表情や声のトーンを感じ取ることに集中させたかった」ためだ。三沢さんも「関心の強さが伝わってきた」と振り返る。
 児童の感想には「戦争は嫌だ」「無理やり(戦地に)連れて行かれて帰ってこられないなんて怖い」などと書かれていた。中沢教諭は「資料を読むだけでは分からない体験者の感情をくみ取ってくれたと思う」と話している。
 札幌市教委と市は学校教育用の冊子「札幌市民の戦争体験」第1集を昨年発刊し、全市立校に配布している。戦地の様子や市民生活について27人の証言を掲載。来年度までに計100人の話を聴き取り、順次刊行する予定だ。一般には配布していないが、市のホームページhttp://www.city.sapporo.jp/shimin/heiwa/jisedai.htmlで閲覧できる。

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