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新学習指導要領 完全実施先取り*記事から思考、判断 表現、言語力伸ばす(2の2)*釧路市立鳥取中*事実整理し意見/会話にも説得力

記事を使い投稿文を書いた授業について報告した福井教諭

記事を使い投稿文を書いた授業について報告した福井教諭

 釧路市で10月末に開かれた道国語教育研究大会で、同市立鳥取中の福井あゆみ教諭は、記事を題材に事実と意見の違いを生かして投稿文を書く、2年生の学習を報告した。
 授業は1学期に6時間で構成。同教諭が選んだ3本の記事から生徒が好きなものを選び、書かれている事実や自分の意見、その根拠をワークシートに整理した後、600字の投稿文を書いた。

*身近な話題題材
 同教諭が工夫したのは記事選び。身近な地域や感情移入しやすい話題を取り上げた。
 使ったのはいずれも北海道新聞の記事で《1》「時速160キロ国道暴走 釧路の24歳逮捕」(2011年6月10日)《2》「日本の高校生 授業中居眠り最多45%」(10年4月10日)《3》精神科医・渡部正行さんのエッセー「<心のぞけば>責任」(03年9月13日)の3本。
 《1》の記事が伝える事実からは、誰もが「スピード違反はいけない」という結論を出すことができ、そこへ至る考えや根拠を見つけやすい。文章をまとめるのが苦手な生徒でも意見を書くことができた。
 《2》も「授業に参加しないのはいけない」という分かりやすい結論が出るものの、実際に生徒が書いた投稿を見ると「規則正しい生活を送れば居眠りは減る」「昼寝の時間を設けた学校もあり、集中力を上げるための工夫が必要」など、意見や根拠の幅が広がった。
 《3》は責任感の強い人と、他人に責任を押しつける人それぞれの特徴、周囲に与える影響について書いたエッセーで、是非は示していない。このため「責任は『自責』と『他責』のバランスが大切と書いてある。一人で負わず、ちょうどいい重さの『他責』も必要」「子どもでも責任を取る必要があると分かった。きちんとやり遂げることが責任だと思う」など、根拠、意見とも多様になった。

*友達や家族とも
 「感情に任せるのではなく事実を挙げ、説得力を持って話す生徒が増えた」と福井教諭は振り返る。授業は、話す技術にもプラスになった。
 最近は思いをうまく伝えられず悩んだり、事実とうわさを混同して友人とトラブルになる生徒も多く、子どものコミュニケーション能力には大きな課題もある。
 同教諭は「事実、根拠、意見を使い分けられるようになれば、友達や家族との人間関係にも生かせるはず」と話している。

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