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牧場見学し「食」「命」考える*酪農教育に注目*札幌で研修会*事前指導、まとめに新聞

 牧場を見学し、食や生命を考える「酪農教育」が注目されている。道内でも1月中旬に札幌市内で教師の研修会が開かれ、20人余りが授業案作りに取り組んだ。事前指導に記事を使い、成果を新聞にまとめるなど、体験型学習と新聞活用を合わせた方法が発表された。(舩木理依)

田山さん(左手前)や広瀬さん(中央付近の立っている人)の話を聞きながら「酪農教育」の授業案を作成する参加者

田山さん(左手前)や広瀬さん(中央付近の立っている人)の話を聞きながら「酪農教育」の授業案を作成する参加者

 酪農家の全国組織「中央酪農会議」(中酪)や教育団体「日本酪農教育ファーム研究会」などで構成する「食といのちの学び支援全国協議会」(東京)が主催した。
 講師は、元札幌市立小学校長で市文化財保護指導員の田山修三さんと、中酪が見学者への対応法などを指導した「認証牧場」でもある「リバティヒル広瀬牧場」(帯広市)代表の広瀬文彦さん。
 田山さんは「酪農教育は乳搾りなどの職業体験だけではなく経済、バイオマス(生物資源)といった環境教育など、幅広い学習が可能」と説明。広瀬さんは「以前小学生から『コーヒー牛乳は牛にコーヒーを飲ませて作るの』と問い合わせがあり、子どもの生活と酪農との距離を実感した」と、受け入れのきっかけなどを語った。
 次いで参加者は5班に分かれ、小中学校の修学旅行に牧場見学を組み込んだ際、教科と関連づけて行う事前・当日・事後の授業案を作った。
 一つの班は小学6年生に食育を行う案を作った。朝学習の時間を使って牛乳の消費量などに関する記事を集め、家庭科で「なぜ給食には毎日牛乳が出るのか」などの問題意識を育てて見学することで「給食残量が減るなど、食への意識が変わるのでは」と発表した。
 また中学3年生の総合学習に取り入れた班は、見学後に「はがき新聞」を作ることで「学びの成果を牧場へフィードバックでき、『伝える』という意識を持ったまとめが可能」と利点を挙げた。
 酪農の現場は、環太平洋パートナーシップ協定(TPP)という大きな問題も抱える。工業界だけではなく酪農家の中でも賛否が分かれるが、広瀬さんは「新聞などを使い、多様な意見があることを事前に指導してくれれば、酪農家の生の声を取材する機会にもなるはず」と話していた。
 認証牧場の所在地、連絡先などは中酪のホームページhttp://www.dairy.co.jp/edf/list/index.htmlで閲覧できる。

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