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北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

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NIE共同研究 報告セミナー(2の2)*効果をデータ化*温暖化「関心ある」が増加 テスト正答率1割高まる

 日本新聞協会と日本NIE学会の共同プロジェクトは「情報読解力を育成するNIEの教育的効果に関する実験・実証的研究」がテーマ。情報読解力を、知るだけでなく自分なりの意見を持って社会への参加を考えていく力ととらえ、モデル授業の開発や授業前後の評価テストなどを通じて効果を具体的なデータで示すことを目指した。

NIEの効果をまとめた共同研究の報告書

NIEの効果をまとめた共同研究の報告書

■国語
 阿部昇秋田大教授ら5人が中心となって教材や教育方法を編み出し、本州の小中高校教師ら14人が授業を実践した。
 中学校では2008年と昨年の「こどもの日」の全国紙や河北新報(仙台)の社説を比較する授業などを行い、情報を複眼的に読み取り、多角的なものの見方があることを理解させた。ある生徒は各社が震災被災地の子どもを思いながら書いたと指摘したうえで、河北新報は「子どもとの距離が近いように感じた」という意見を出した。
 小学校では熊本市の病院に設置された「赤ちゃんポスト(こうのとりのゆりかご)」を伝える2紙の記事を読み比べ、論調の違いを知り、表現の仕方を考える授業を行った。命の尊さという切実なテーマが子どもたちの理解を助けたという。

■社会
 谷田部玲生桐蔭横浜大教授ら日本NIE学会員7人で実験授業の設計、検証などに当たった。
 高校・公民では「地球温暖化と持続可能な社会」の学習で、08年の北海道洞爺湖サミットに関する新聞各紙の記事や社説を活用。グループ討論や小論文を含めた4時間のモデル授業を作り、本州、九州の計6校で実施した。
 評価テストはサミット参加国の首脳が会談する風刺画を説明させる内容で、各校とも授業後に評価の高まる生徒が増えた。生徒へのアンケートでは、授業後、地球温暖化に「これまで以上に関心を持った」が6~9割に達した。

■総合
 阪根健二鳴門教育大大学院教授を中心にチームを作り、札幌市立平岡中央中の三上久代教諭も実践に協力した。小中高校ともほぼ同じ扱いで地域新聞作り、新聞広告作り、スクラップ学習の3種類に取り組んだ。指導案やワークシートも用意し、香川県NIE研究会のホームページから引き出せる。
 評価テストは3問作り、授業の前後に行った。このうち10年6月、鳩山由紀夫首相(当時)が退陣を表明した際、「なぜ号外を発行したか」の設問では、札幌など4道府県で1地区を除き授業後の正答率が1割前後高まった。
 三上教諭は「教師が感覚でとらえていたNIEの効果をデータ化した意味は大きい」と話している。

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