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北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

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新聞活用 学習効果探る*道教大釧路校・道新が共同研究*中学社会の7教諭が実践

 NIEの効果を検証するため、北海道新聞社と道教育大釧路校との共同研究が今月スタートした。釧路管内の中学教諭7人が約2年間にわたって授業などを行い、同校の藤本将人講師(社会科教育学)、玉井康之教授(地域教育社会学)、本橋幸康准教授(国語科教育学)とともに、身近な話題の多い地方版などの記事を活用することで、子どもの社会参加意識や学習意欲がどう変化するか探っていく。(舩木理依)

休日にも集合し、効果的な新聞活用法を検討する藤本講師(奥左の座っている人)と実践教諭ら

休日にも集合し、効果的な新聞活用法を検討する藤本講師(奥左の座っている人)と実践教諭ら

 研究では、社会科の地理、歴史、公民分野で新聞を活用する。実践教諭が記事を補助教材にしたり、教科書の記述を裏付ける読み物として授業に取り入れるほか、定期的にワークシートを作り、朝の自習や家庭学習の課題としても使っていく。
 こうした活動を通じて、生徒だけではなく教師が新聞を読む必要性を高め、習慣化してもらうのも狙いの一つだ。
 また、藤本講師が社会科教員養成課程の学生へ講義している、NIEの指導法も検証する。
 新聞の活用を《1》一つの記事を読解する《2》一つの記事を読解し、解釈する《3》複数の記事を読解し、事実を比較する《4》複数の記事を読解し、情報を整理して自らの主張の根拠とする―の四つに分類し、「子どもにつけたい力や教科書の内容に応じ、どのような段階を踏み、組み合わせれば学力向上へ結びつくかをはかる一つの方法論」と同講師は説明する。
 実際に授業を行うのは、池田泰弘(釧路市立春採中)、林祐史(同鳥取中)、森田耕平(釧路町立別保中)、細野歩(同富原中)、樋口達也(標茶町立阿歴内中)、中村拓人(厚岸町立真龍中)、今野碧(同高知中)の7教諭。
 一昨年から藤本講師のもとで自主勉強会を行ってきたメンバーが中心で、2年目の若手からベテランまでさまざまな世代がそろう。
 小規模校の教諭も参加しているため、同大の玉井教授がへき地教育の視点から効果を探る。本橋准教授は、学習指導要領で全教科に取り入れるよう位置づけられた「言語活動」について助言、効果を検証する。
 具体的な活動は、毎月開く勉強会で一人の教諭の指導案を全員で練った後に、授業を公開。その模様を藤本講師らが取材し、次の勉強会で改善点などをまとめてデータを蓄積、個々の教諭がさらに授業へ反映していく。勉強会には北海道新聞社側からNIE推進センターの担当者らも加わる。
 また、教諭や生徒、保護者への意識調査も行い、新聞そのものや社会に対する意識の変化などをとらえる。来年秋ごろには釧路市内で報告会を行い、研究終了後には成果をまとめ北海道新聞から出版する予定。
 今月、地理の公開授業を行った樋口教諭は「朝学習で新聞を使ったワークシートに取り組んでいたため、生徒はスムーズに読み進んでいた。授業にぴったり合った記事を探すのは難しいが、使い方を工夫しながら活用を進めたい」。1年生の山村泉さんは「新聞を使った授業は分かりやすくて新鮮。これからも楽しみです」と話していた。

 共同研究の経過については随時、「NIEのページ」など北海道新聞紙面で報告します。

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