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北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

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新聞エコバッグ 3教科連携*洞爺高*家庭科 作って環境教育/国語科 地元記事を意識/地歴公民科 スピーチの題材

 胆振管内洞爺湖町の町立洞爺高校(佐々木淑子校長、50人)が、地元のPR記事を目立たせた新聞エコバッグ作りを柱とするNIE活動に力を入れている。生徒に新聞に親しみを持たせるのが目的で、実践4年目の本年度は、エコバッグ作りを行う家庭科と国語科、地歴公民科の教師間の連携も軌道に乗ってきた。(武藤理司)

地元のニュースなどを前面に出したエコバッグ(手前)と狩野千賀子教諭の指導で製作に励む生徒たち=18日

地元のニュースなどを前面に出したエコバッグ(手前)と狩野千賀子教諭の指導で製作に励む生徒たち=18日

 「見栄えのいいカラフルな記事が表面になるようにしています」。18日夕、教室で小型のエコバッグ作りをしていた生徒の1人、平田春菜さん(2年)は話す。大きさは縦18センチ、横30センチ、奥行き10センチ。新聞紙を折り畳み、接着剤で張り合わせる。洞爺湖町や周辺自治体をPRする記事を前面に出す。この日は近く行われるイベントで使うため放課後も作業に追われた。
 同校は北海道洞爺湖サミット(2008年)をきっかけとした環境教育の一環として、09年度から家庭科でエコバッグ作りを始めた。狩野千賀子教諭は「生徒は新聞を広げた時に記事を読むようになるんです」と効果を感じている。
 エコバッグは「とうや水の駅」で行う販売実習などでお客さんに使ってもらっている。また、住民を対象にした講習会で生徒が講師となって作り方を広め、地域との交流にもつなげている。
 10年度以降の課題は、NIEに取り組む教師の連携強化。12年度は国語科(見出しから記事内容の推論など)、地歴公民科(時事問題に関する記事の要約や意見交換など)の教師が、エコバッグ作りとの関連を意識した授業を展開している。
 2年生の国語表現Ⅰでは18日、記事の写真だけを並べたプリントを見て、その見出しを探す学習を行った。締めくくりに粟島はるか教諭は「エコバッグを作る時は見出しや写真をよく見て、町のPRにふさわしい記事を選ぶように」と注意した。久保田理奈さんは「見出しだけで記事を選ぶ方法が分かった」と納得した表情だった。
 3年生の地歴公民担当は佐藤真智教諭。週2回の学校設定科目「ベーシックスタディ」のたびに生徒2人が記事を基に1分間スピーチをする。18日、中国の反日デモの記事について発表した男子は「中国の人たちがしていることは犯罪に近い」と意見を述べた。この後、夏休み中に生徒たちが選んだ記事を基に地元のエゾシカ対策、いじめ問題などを4班に分かれて討論した。その成果は次の時間に発表し合う。
 授業後、佐藤佑希君は「1年生のエコバッグ作りから始まり、2年、3年と新聞で学んできた。見出しが気になると記事を読むようになった」と話す。新聞が身近な存在になってきているようだ。
 NIEを実践する3教諭は、次年度の授業計画を立てる3月に活動について話し合い、日ごろから指導内容が重複したりしないよう確認し合っている。狩野教諭は「国語や公民の先生に協力していただくと、内容を深めていける。小規模な学校だからこそできる教育実践」と語る。
 洞爺高校は生徒数の減少などから2016年3月に閉校する。

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