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飲酒問題機に学生団体が討論*ネットと新聞 違い検証*「事実詳細にたどれる」価値見直す声も

 とかく新聞に無関心と言われるネット世代の大学生だが、学生1人が死亡した小樽商大の飲酒問題は、同じ学生の出来事だけに新聞紙面のニュースにも目が向いたようだ。新聞のあり方を見つめる学生団体「YOMUBE(よむべ)」が誕生まもない9月、札幌で開いた初の討論会では、報道のあり方を批判しつつも、速報と匿名に偏重しがちなネットとは一線を画した価値を見直す声が出ていた。(森田一志)

大学生が読み比べで新聞の価値を再認識した「YOMUBE」の討論会

大学生が読み比べで新聞の価値を再認識した「YOMUBE」の討論会

 9月20日午後、札幌エルプラザ(札幌市北区)の一室。「YOMUBE」を立ち上げた就活仲間の北星学園大4年生の工藤あかりさん(21)と小樽商大4年の高津祐也さん(22)が討論会の司会役を務めた。
 参加した4大学の学生7人は、5月の飲酒問題に関し新聞2紙の記事を読み比べ、率直な感想や対策などを付箋に書き出し模造紙に張り、要点をまとめていく。
 「どうしてここまで飲酒事故が大きく報道されるのか」
 「亡くなった学生の名前が新聞に出た時は学内で大きな反応があった」
 「未成年の飲酒禁止は必要? ほとんどが飲んでいるのに…」
 「読者の悲しみを誘う(死亡学生の遺族の)談話記事があった」
 北星学園大学3年の長野哲さん(20)らは、飲酒事故は一大学にとどまるだけの問題ではないとし、工藤さんも「参加者は少なかったが、着眼点のいい意見があった」と振り返る。
 とはいえ、新聞と学生の間にはまだ距離もある。参加者のほとんどがフェイスブックによる募集の告知で知り、工藤さん自身も大のフェイスブックファン。高津さんは「事故の一報を知ったのも当日夜」。友人からのツィッターで「救急車が来ている」と臨場感ある写真も付いていた。
 ただ、ネットの掲示板は飲酒事故を必要以上に書き込むなど玉石混交の情報が今も多い。2人で飲酒問題の報道をさかのぼって調べることにしたが、「結局、詳細な報道をたどれるのは新聞しかなかった」と高津さん。工藤さんは「ネットは検索しても何が出てくるか分からない」と短所を認める。
 2人は就職先も決まり来春、大学を卒業する予定だ。「YOMUBE」の活動は、長野さんたちが引き継ぐことになり「繰り返し記事を読めるのが新聞の長所。新聞を読むきっかけづくりをしたい」と話している。

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