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三重大非常勤講師・北川保さん*紙面を比較 広がる視野*プロ野球、衆院選…*地域性の違い読み解く

 三重大学で高校「現代社会」などの教育法を教える教育学部非常勤講師、北川保さん(69)=三重NIEネットワーク副会長=は、北海道新聞など各地の新聞記事を授業で積極的に活用している。「同じ問題でも違う地域の見方が分かり、学生の視野が広がる」と話している。(武藤理司)

北海道新聞と読売新聞の社説のコピーを示しながら授業を進める北川保さん=11日、三重大

北海道新聞と読売新聞の社説のコピーを示しながら授業を進める北川保さん=11日、三重大

 11日午後、三重大の公民科教育法の授業。北川さんは今年のプロ野球日本シリーズを論じた北海道新聞と読売新聞の社説(いずれも11月5日朝刊)のコピーを取り出した。後期全15講のうちの第11講。教育学部と人文学部の3、4年生、大学院生計14人が出席した。
 二つの社説は北海道新聞が「日ハムの今季 『全力』貫いた栗山野球」と振り返り、読売新聞は「巨人日本一 プロ野球の面白さを満喫した」と総括している。現代社会の課題についての学習を締めくくる第9講の復習として登場した。学生は社説を読み比べ、主張の書き方や見出しの付け方を学んだ。日中関係など関心のある記事を模造紙に張り付けた「切り抜き新聞」を作る参考にするためだ。
 北川さんは「社説は初めと終わりを読めば分かると言われる。読売は起句も結句もプロ野球、道新は起句が日ハム、結句は日ハムと道民や道内経済。この違いは学生も理解した」と指摘する。
 受講した森下咲さん(4年)は「北海道新聞の社説は試合結果ばかりでなく、観客動員数や北海道の景気にも触れていて、栗山野球を多面的に見ている」と感想を話した。
 これに先立つ第6、7講では原発や再生可能エネルギーについての討論を行い、8~11月の全国紙と北海道新聞を使った。北川さんは「三重県には原子力発電所がなく、中部電力は原発への依存度が低い。北電の大幅赤字は『原発依存が裏目』という道新の記事(11月1日朝刊)に地域性を感じ、興味深く読んだ学生もいる」と言う。
 北川さんは1968年から41年間、津市のセントヨゼフ女子学園で中高生に社会科を教えた。新聞を取り入れたのは「社会の課題を新聞を通して一緒に見つけよう」との考えから。同学園や三重大で伊勢名物「赤福餅」の偽装表示(2007年)、ロシアのメドベージェフ大統領の国後島訪問(10年)、今月の衆院選など、随時北海道新聞を活用している。
 「全国紙や地元紙と北海道新聞の取り上げ方を比較することで、学生はさまざまな見方を発見する。情報を正しく批判的に読み解くようになり、思考力、表現力が向上する」と効果を話す。

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