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北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

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私立高 教材化多様に

 独自の校風や履修課程で生徒を育てる私立高校。新年度から、高校で実施される新学習指導要領は新聞活用を掲げており、新聞を教材にしようとする取り組みが一部で始まっている。新しくNIE実践指定校になる札幌光星高校と、指定校で活動してきた北海道大谷室蘭高校の2校から具体的な活用例などを報告する。(森田一志)

*「1票の格差」判決比較*札幌光星

「現代社会」で新聞記事を使い授業を進める中村教諭=3月14日、札幌光星高

「現代社会」で新聞記事を使い授業を進める中村教諭=3月14日、札幌光星高

 3月14日午前、札幌光星高校。難関校を目指す少人数ステラコースで、2学年最後の「現代社会」の授業が行われた。
 中村大輔教諭(29)は「両方の判決の記事を読み比べしよう」と呼びかけ、生徒16人に北海道新聞朝刊のコピーを配布した。「法の支配」を最新の記事と多様な意見で学ぶ試み。
 衆院選選挙区をめぐる「1票の格差」の判決で、記事は東京高裁が「12年衆院選 違憲」(3月7日)、札幌高裁も「違憲」(8日)と報じていた。
 違憲審査権や三権分立の意味は? 中村教諭のスピーディーな説明や問いかけは続く。法学部志望の石川颯人さんはワークシートに両判決の共通点や相違点をまとめ、「情報量が多く頭がいっぱいになる」と話した。
 実践指定校に申請したきっかけは、この1年間、受験の小論文対策で指導した記事のスクラップづくりだった。
 教師志望の20人近くに月2~3回、要約させ、学校週6日制度などをテーマに討論を重ねたという。
 中村教諭は「生徒は記事から受け売りした知識を熟成させて自分のものにし、事実関係と自分の思考に分けていく。新聞の新しい可能性を知った」と語る。新学期までに新聞の使い方を社会科教師らと詰めていく。

*投稿や社説要約も*道大谷室蘭
 一方、北海道大谷室蘭高校は、受験などで効果が上がるよう、在学3年間で体系的に学ぶ新聞活用法を教師3人で実践してきた。
 具体的には学校新聞作成から始まり、北海道新聞の「みらい君の広場」への投稿、社説要約の指導などで、卒業生には首都圏の難関私大合格者もいた。
 本岡泰斗教諭(30)は、担任のクラス生徒20人以上に1年から3年まで週1回、社説要約を指導してきた。社説を選ばせ、宿題として提出させる。添削しすぐに返却。「添削が励みになり、しばらくすると注意書きが反映されるようになる」
 本岡教諭の目標は「社会の動きが分かる人材の育成」。実践指定校は本年度で最後になるが、「4月からもぜひ新聞を使っていきます」と言う。
 新聞の活用について札幌圏の公立高校に勤める40代の教諭は「新聞教材は手間がかかる分、コース制などを採用する私立高校の方が公立高校より行いやすいはず」と指摘する。

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