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記事通じ弾む会話*実践2年目・旭川中*図書室に半年分、朝の会でニュース発表…*親しめる工夫 全校で

 旭川市立旭川中(159人)は教師の校内研修の柱の一つに新聞活用を掲げ、学校全体で取り組んでいる。本年度はNIE実践指定校2年目。「全学年、全教科で」(菊池安吉校長)が理想だが、肩肘張らずに「できるものから実践する」方針。現場を訪ね、新聞活用のヒントを探った。(武藤理司)

昼休みの図書室。生徒たちは棚から新聞を取り出し読み合っていた=20日

昼休みの図書室。生徒たちは棚から新聞を取り出し読み合っていた=20日

 20日の昼休み、図書室で生徒たちが新聞を広げていた。「心臓移植応援 募金広がる」(北海道新聞4月14日朝刊)。道東の町で難病の女児を救うため、3カ月で200万円が集まったという記事だ。池田凌君(2年)は「少しずつ出し合えば大きな金額になる」と話す。記事を基に生徒たちの会話が弾み、交流が深まっているという。
 室内のラックには、42段分の棚に指定校として提供される2~4紙が半年分、整理されている。担当は窪田ひとみ教諭(国語)。生徒が授業以外でも気軽に読めるようにする工夫だ。
 新聞に親しむ雰囲気が生まれる背景には、教師全体で新聞活用を目指す姿勢がある。
 旭川中は4月、教員9人が転入し、全校18人の半数が新しくなった。NIEと初めて出合う教師も多い。校内研修会はほぼ毎月開き、全教職員で新聞を取り入れる活動を増やしていく。
 研修の責任者、林寛志教諭(45)=数学=も4月に赴任した。5校目の職場だが、校内研修での新聞活用は初めて。新聞を読むのが好きで、負の数を教える授業で、天気予報やサッカーの得失点差の表を使った経験がある。
 2年2組を担任し、2年全体で、朝の会での日直のニュース発表を始めた。17日には、桜の開花遅れなどの記事に感想を書かせた。「世の中の動きが私たちにどう影響するのか考えさせたい。各教科でできるところから使っていき、教師が互いに授業を見せ合えたら」と語る。
 道北小中学生新聞スクラップコンクールにも2012年度に続き、全校で参加する予定。北海道新聞の小中高校生の投稿欄にも積極的に応募していく。
 菊池校長(55)=社会=は30年余りNIEを実践し、北海道NIE研究会道北支部の代表。旭川中には11年7月に着任し、「日本と世界の『今』を学ぶために新聞は宝の山」と教師に助言している。12年度にNIE実践指定校となり、校内研修の柱の一つに新聞活用を据えた。
 これを受けて国語の窪田教諭は3年生に、興味を持ったニュースについて同じ日の2紙以上を比較する授業を行った。米軍の新型輸送機オスプレイの初訓練やいじめ問題など、生徒たちは複数の記事を選んで共通点や相違点を見つけ、リポートにまとめた。「記事の比較は大切」「記者の考えが新聞によって違う」という発見をした。
 3年の理科では、山中伸弥京大教授のノーベル賞受賞の記事を配り、iPS細胞(人工多能性幹細胞)を学んだ。
 菊池校長は「生徒の視野を広げるために新聞の果たす役割は大きい。教員が入れ替わっても引き継げるように、年間学習指導計画の中に位置付けていきたい」と話す。

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