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北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

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公開シンポ「新聞で考える力をはぐくもう」*記事は好奇心の源*書き写しを機に社会へ興味 授業で触れる機会増やそう

 公開シンポジウム「新聞で考える力をはぐくもう」(一般財団法人「北九条奨学会」主催)が7日、札幌市北区の札幌エルプラザで開かれた。気象予報士の菅井貴子さんが「新聞を読み解くのは面白い」と題し基調講演。高辻清敏・北海道NIE推進協議会会長、菅原隆司・北海道NIE研究会研究部長(札幌市立あいの里西小教諭)、藤堂葉紀(のぶき)・札幌市立北九条小PTA副会長が加わり、新聞の効果的な活用法を討論した。進行役は北海道新聞NIE推進センターの武藤理司委員。(葛西信雄)

新聞の活用法を話し合う菅井さん、高辻会長、菅原教諭、藤堂さん(左から)

新聞の活用法を話し合う菅井さん、高辻会長、菅原教諭、藤堂さん(左から)

 高辻会長は基調報告で「北海道の子どもたちは学力が全国最下位層にあり、国際調査の結果でも日本人は応用力が弱い。知識を詰め込むだけでなく、活用するためには新聞が有効だ」と指摘した。小学校の朝学習でのニュース発表など多彩な活用事例を通じ、「新聞で子どもたちの好奇心が湧き、授業が活性化する」と話した。
 菅原教諭は「書写の授業で最初の10分間、(机の上に敷く)古新聞を読ませている。子どもたちは『先生、こんな記事あるよ』と生き生きとした表情になる」と紹介した。教師が多忙で新聞を思うように使えない中で、「新聞に触れる機会を工夫して増やしたい」とした。
 藤堂さんの次女(小6)は、子ども新聞で少年弁護士の活躍する本の紹介を見たのをきっかけに、読書に目覚めた。新聞コラムの書き写しノートも始め、社会に目を向けるようになった。「親子で新聞を見て話し合う時間が増えた」と言う。菅原教諭は「素晴らしい実践」と評価した。
 教師を目指していたという菅井さんは「私が先生だったら、天気図や季節の話題を伝える記事を切り抜いてきてもらい、授業ができると思う」とした。
 今後の課題について高辻会長は「社会の今を教えるNIE活動をどう広げるか」を挙げた。「学習指導要領が変わって新聞がたくさん教科書で取り上げられているのに、NIEを知らない先生も少なくない。継続的な取り組みができるよう、3年がかりで年間学習計画表の中に新聞を位置づける作業を進めている」と説明した。

*気象予報士・菅井貴子さん基調講演*「情報の原石」どう読み解く

「新聞を通して社会に興味を持って」と語る菅井貴子さん

「新聞を通して社会に興味を持って」と語る菅井貴子さん

 天気は1回につき20枚ぐらいの天気図を見て予測します。天気図と新聞は一緒です。新聞は事実を書いています。どう読み解くかは私たち次第。天気図も、どう読み解くかが気象予報士の仕事です。
 職業柄、新聞で話題を探します。5月末、南国で育つマンゴーを道東の弟子屈町で初出荷したという記事が北海道新聞に載りました。成熟期の夏にマンゴーを眠らせ、冬に温泉熱を利用したビニールハウスで実を成熟させ、季節逆転で栽培するんですね。
 新聞で事実を知って調べてみる。その繰り返しです。私が天気予報を担当しているUHBの番組で、紹介する豆知識のきっかけは新聞です。インターネットの情報は事実かどうか分かりません。新聞は必ず裏を取るので信用して使える貴重な媒体だと思います。
 新聞は、開くと興味のないことでも自然と入ってくる「社会の窓」です。大学入試にも出題されるし、就職の面接でも新聞は欠かせません。「時代の物差し」にもなります。札幌の最高気温が出た「1994年」ではどんな年か分かりませんが、記事を調べて「冷夏でタイ米を緊急輸入した年の翌年」と言うと、「あーっ」となります。
 新聞は「情報の原石」です。事実からどう調べていくか。原石をどう磨くかは個々それぞれ、可能性は無限大です。子どもたちだからこそ、新聞を通して社会に興味を持ってほしいと思います。

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