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NIEと学校図書館*連携し発信力強化*初セミナー*学習教材化探る

 子どもの読解力や表現力の向上をテーマに「NIEと学校図書館 セミナー」が6月22日、日本プレスセンタービル(東京都千代田区)で開かれた。シンポジウムなどを通じ、NIE活動と学校図書館がさらに連携を深めていく重要性が再認識された。(森田一志)

NIEと学校図書館の役割をそれぞれが提言したセミナー

NIEと学校図書館の役割をそれぞれが提言したセミナー

 NIEの実践と図書館学習は個別に取り組むことが多かったが、日本新聞協会、全国学校図書館協議会、日本NIE学会が初めて共催した。教員ら約90人が出席した。
 シンポジウムでは杉本直美・文科省国立教育政策研究所学力調査官、臼井淑子・横須賀市立田戸小教諭、稲井達也・日本女子体育大学教授、小原友行・日本NIE学会会長の4氏がそれぞれ提言し、高木まさき・横浜国大教授が司会を務めた。
 杉本さんは全国学力テストの中学国語で架空の新聞一面を出題した経験から「必要な情報を素早く読み取ることができない生徒がいる」と指摘し、「図書館にある新聞は紙面全体を使おう」と活用法を助言した。
 その上で公立中教諭時代の実践例として、記事のスクラップもできる「備忘録」的な「読書ノート」の活用を薦めた。
 司書教諭を兼ねる臼井さんは学校図書館で新聞8紙を購読し、朝読書などに力を入れる活動に触れた。さらに発達段階ごとに「新聞になじむ」「新聞を読む、つくる」「新聞を生かす」を学習のテーマに「メディアリテラシー育成のために新聞を含めた読書習慣を育てていきたい」と話した。
 稲井さんは「新聞を学習に使いたいが、方法が分からないとの声が多い」と司書の現場の悩みも披露。NIEアドバイザーに対して「司書への働きかけも視野に入れて」と要望した。小原さんは学習教材の側面から「NIEと図書館は共通点が多い」と話し、感動が生まれる教材を用意するのが新聞、図書館の役割とした。
 高木さんは、子どもの成長には新しい言葉との出合いが大事として「新聞や本が成長の背伸びを促す」と意義づけた。そうした情報や物語との出合いの場の図書館をどうデザインしていくかが課題と結んだ。

*学校司書 配置広がる道内

 NIE活動の拠点ともなる学校図書館。道内では学校司書配置などがじわり広がりをみせている。
 市立札幌旭丘高校の「メディア館」。メディアコーナーにはパソコン約40台を備え、隣は「情報」科目の教室だ。ともに記事データベースを利用できる。その要が図書館で蔵書3万数千冊は専任の学校司書1人が切り盛りする。
 「情報」の担当教諭、高瀬敏樹さんはNIE活動の実践者で知られるが「図書館で整備されている新聞資料に頼ることも少なくありません」。
 学校図書館は毎日の新聞保管や記事の切り抜きを備えるほか、記事データベースの検索端末が整備されているところが多い。司書が生徒や児童とともに対応する。
 校内12学級以上の場合、学校図書館には司書教諭の配置が義務付けられている。文科省の2012年度調査によると、道内は12学級以上の公立小中高での配置が99%台だった。
 しかし、司書教諭は授業との兼務で多忙のため専門の資格を持つ学校司書の配置が求められる。道内は小中は6%台、高校でも13・5%と低調だった。小学校は2年前の前回調査より1・5ポイント増えたものの、全国公立小中高47・6~71%と比べると大きな開きがある。
 文科省が新学習指導要領で「言語活動の充実」を打ち出し、蔵書整備のほか、学校司書配置や新聞購読などを増やすことを目的に、12年度から5年計画の交付税措置が始まった。道教委は「小中高の司書配置の目標は50%」という。
 こうした流れに沿い本年度、札幌市は小中学校初の学校司書1人を市内中学校に配置、網走市も小学校で1人を初採用している。

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