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北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

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「教育の秋田」新聞が応援*学テ国語B正答率 全国1位*低学年から習慣付け

 「新聞をよく読む子は勉強ができる!?」。全国学力テストで読解力や思考力を重視する国語B(応用)の正答率が全国で1番だった秋田県は、新聞を定期的に読む子どもが多い。その相関関係は明らかではないが、「教育の秋田」では低学年から新聞を習慣付けようという試みが家庭や学校で行われ、その教育効果が注目されている。(森田一志)

*「新聞の時間」

家族4人で新聞を読む鎌田さん一家。父慎一さん(左)と母幸子さん(右)も加わり大事な夜のひとときだ

家族4人で新聞を読む鎌田さん一家。父慎一さん(左)と母幸子さん(右)も加わり大事な夜のひとときだ

 5日夜、秋田市のJR秋田駅にほど近い住宅街。鎌田慎一さんの一軒家で、妻幸子さんと娘2人の4人が地元紙「秋田魁(さきがけ)新報」を広げていた。
 秋田大教育文化学部付属小4年の長女萌花ちゃんは万能細胞の記事で小保方晴子さんの写真を指さし、「リケジョ(理系女子)の人でしょ」。幸子さんは「子どもの教育欄に目がいく」と言う。
 慎一さんの提案で「新聞の時間」を設けたのは、萌花ちゃんが付属小に入学した2010年。昨年からは次女で同小1年の杏花ちゃんも参加し、新聞写真に関心を示すようになった。
 毎晩、夕食後の30分から1時間ほど。気になる記事は切って箱に保管する。昨夏には、2人が秋田魁新報社の新聞きりぬきコンクールに応募、杏花ちゃんが最優秀賞、萌花ちゃんが優秀賞に輝いた。
 萌花ちゃんの応募は3回目。模造紙に10本以上の記事を貼った。東京ディズニーランド30周年の記事には、家族で出かけたときのコメントを書き、秋田のご当地カップ麺発売の記事には、食べた感想を添えた。
 幸子さんは「新聞の時間は活字を読んでもらえたらと始めました。読む書く、そしてまとめる。萌花は切り抜きを面白がるようになりました」と成長を喜ぶ。

*成果に手応え

熊谷尚教諭

熊谷尚教諭

 家庭ばかりではない。秋田大付属小の熊谷尚教諭は「小学3年ころから新聞を読む習慣をつけたほうがよい」と語る。担任は持たない国語専科の研究主任。秋田魁新報社のNIE手引書を共同編集し、県内300校以上に配布されている。
 熊谷教諭は現在授業を担当する6年生が3年生のとき、同僚を通じて新聞に触れさせ、その際、手引書の見出しや写真の説明を参考にしてもらった。
 今月、5時間をかけて約30人が教科書(光村図書)にある立松和平の短編小説「海の命」を素材に登場人物の紹介記事などを書いた。小説を読んで取材に置き換え、事前に新聞の人もの記事を書き方の参考にした。
 主人公、漁師太一らの人物像を自分なりに膨らませたり、海を生かした地域づくりを提案したりする記事もあった。熊谷教諭はその出来栄えに感心し「低学年から新聞を学んでもらって良かった」と、新聞を活用した成果を語る。
 阿部昇・秋田大教授(日本NIE学会理事)は新聞を読むことが学力の底上げにつながると認めたうえで「低年齢層に使ってもらうには、新聞社と教育界が連携した質の高い教材作り必要だ」としている。

*「週1回以上」秋田「4位」「2位」*小中の閲読調査 北海道「29位」「11位」

 本年度の学テでは初めて新聞閲読状況の調査があり、文部科学省が昨年12月公表した。
 それによると、国語Bの回答者で新聞を読むのが「週1回以上」の子どもは、秋田県で小学校が36・4%と全国4位、中学校は32・2%で同2位。同県は2001年度以降、県費負担による「30人程度」の少人数学級実現や独自の学習状況調査などに取り組んでいる。
 一方、国語Bの正答率で小中ともに全国2位だった福井県では、「週1回以上」新聞を読むのは小学校41・7%、中学校32・8%でいずれも全国1位。県内の学校では、新聞活用と学習の進み具合を体系的に示した「学びのステップアップ」が実践されるなどNIE活動に積極的だ。
 北海道は小学校31・2%で全国29位、中学校28・6で%同11位。

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