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情報通信教育指定の石狩・紅南小*タブレットで新聞作り*簡単に編集 文章力も向上

 国が推進するICT(情報通信技術)教育の分野で、石狩市立紅南小は道内唯一の研究指定校だ。全校23学級のなかで、4年1組だけが新聞作りに取り組む。タブレットパソコンなどのデジタル機器を使い年4回、A4判の紙面を制作した。パソコンは編集作業が簡単にできるのが利点。児童は紙面作りを通じて新聞に親しみ、「新聞を読むようになった」「漢字テストの点数が上がった」と話す。(森田一志)

1人1台のパソコンで新聞を作る紅南小の4年生=1月23日

1人1台のパソコンで新聞を作る紅南小の4年生=1月23日

 「きょうは記事を読みたくなるように見出しを変えてね」。冬休み明けの新聞作り終盤の1月下旬、担任の前多香織教諭が指示した。児童約40人が3~4人ずつに分かれ、1人1台のタブレットを使って話し合いながら仕上げていく。10あるグループ内の全員に同じ紙面が映し出され、互いに記事や見出しを直すことができる。
 10枚の紙面が順次、50インチの画面に映し出された。前多さんが講評し、全体で討議を繰り返しながら手直しした。「学校新聞」のグループは卒業生へ贈るメッセージに付けた見出し「6年生への言葉」を「私達(わたしたち)からの言葉」に変えた。前多さんは「先生もその方が好き。『私たち』の思いが伝わる」と評価した。
 そんな新聞作りが昨春から進められてきた。国語や総合の時間を利用し、初回は見出しの付け方や記事の書き方を含め6時間ほどかかったが、慣れてきた4回目は2時間程度で済んだという。
 前多教諭が新聞作りを始めたのは「学級を受け持った昨春、語彙(ごい)力不足を感じたから」。手書き新聞より紙面化が容易なので、回数を重ねた。
 3回目の題材「冬休みの過ごし方」では、「おいしいもの いーっぱい」の見出しで、もちや年越しそばを取り上げたり、「冬休みどこへ行った?」と温泉や神社などの思い出を書いた記事もあった。
 前多さんは「事実をしっかり書けるようになってきた。記事に『いつ』『どこで』『だれが』などの要素のほか、取材相手の表情も書かれている」と1年間の成長を語る。
 児童はどうか。富沢咲季さんは「去年の夏から新聞を読むようになり、土日のトップ記事や大きな事故に関心がある。書くのも楽しい」。梶浦慶太さんは「苦手の漢字テストが3回に1回は100点になった」という。母親の晶子さんは「初めてパソコンで作った新聞を持ち帰った時は驚きました。拙いながら自分の記事が載るのが励みになり、テスト前日には漢字の勉強も頑張っています」と目を細める。

*必要時のみ使用 生の交流大切に

 紅南小は2010年度から4年間、全国10小学校の一つとして、総務省(後に文科省が主管)のICT教育指定校となった。全校約450人分のタブレット導入などが行われた。
 前多さんは指定前から、ICT教育の研修のため首都圏に通い指導法を学んだ。パソコンを使うのは「必要な時、必要な時間に限る」と言う。「パソコンから少し離れて、教える側と児童、そして児童間のコミュニケーションを深めるのが大切」としている。

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