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NIE全国大会(2の2)*「紙民」目指して*ふるさと 記事から再発見

岩浅牧教諭(中央)の指導で高校生と自分たちのアンケート結果を比べる阿南市立椿中生徒

岩浅牧教諭(中央)の指導で高校生と自分たちのアンケート結果を比べる阿南市立椿中生徒

 「徳島でこの先も住み続けたいですか」。阿南市立椿町中の岩浅牧教諭は、新聞を使ってふるさとを考えさせる総合学習の授業を公開した。
 椿町中は四国の東端に近く、全校生徒26人の小規模校。1年からウミガメ観察や漁業体験など、ふるさとを知り、再発見する学習を行っている。
 授業で用意したのは、徳島新聞が1月に掲載した県内の高校2年生約2200人に行ったアンケートと、同じ質問への椿町中生の回答。模造紙に円グラフで「ずっと徳島で住みたい」(高校25%、椿町中23%)、「他地域でずっと暮らしたい」(高校12%、椿町中4%)、「進学後Uターンしたい」(高校11%、椿町中19%)「こだわりはない」(高校30%、椿町中35%)などがまとめられている。
 「まず二つのデータを比較しよう」と、岩浅教諭。1~3年生が縦割りの5班に分かれ、緑色の付箋に「Uターン希望は中学生が多い」などと書き込んだ。
 続いて、中学生と高校生の類似点や相違点をまとめた。班で話し合いながら桃色の付箋を使って項目ごとに分析した。徳島に住み続けたい高校生、中学生がほぼ同じ比率だった点には「住み慣れていて愛着心があるから」「他地域で暮らす自信がないから」などの意見があった。
 班ごとのデータ分析、発表を経て、「あなたにとってふるさととは何か、自分の言葉で言ってください」と岩浅教諭が求めた。「看護師になって、徳島に戻って働きたい。ふるさとは私が帰って来られる大事な場所」「漁師をしている親の仕事を継ぎたい。ふるさとなしにはできない」など、それぞれ地元への愛着を述べた。
 岩浅教諭は「新聞は活字で君たちに問い掛けます。新聞にはふるさとの記事がいっぱいある。それを読んで自分はどう思うか、対話を続けてください」と締めくくった。
 今後の授業では、ふるさとを活性化させる方法を考えていく。(武藤理司)

■読解力つき成績アップ

 大会では原卓志・徳島県NIE推進協議会会長が「『親しむ』ことから『学び』を広げる」との基調提案を行った。これを受けたシンポジウム「子どもに意欲を持たせるNIEの在り方」には、NIEに取り組む親子が登壇した。
 徳島県立城ノ内中1年、野村龍葵(りゅうき)君は小学5年からNIEの授業を受け、家庭での自主学習にも新聞を使い始めた。学級では新聞の係になった。「新聞をたくさん読むようになってから読解力がつき、僕の学校は全国テストでいい成績を残すことができた」と話した。この一方、家で奨励された1面コラムの書き写しは「面白くなかった」と率直に語った。母親の佳余子さんは「NIEの授業が始まってしばらくたってから、龍葵の日記がすごく読み応えのあるものに変わってきた」と成長ぶりを振り返った。
 授業に新聞を取り入れている徳島市立佐古小の藤田賀史教諭は「いつか役に立つだろうと思って切り抜きを続けてきた」と話した。心掛けているのは、無理なく、誰でもできるNIEとした。
 このほか、苅谷剛彦・オックスフォード大教授の記念講演、小中高の教師による実践発表、幼稚園から大学、地域まで幅広く新聞活用を考える特別分科会などが行われた。

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