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特別支援学級(2の2)*記事に共感、話題共有*「ニュース発表」4年目*札幌中島中

「そのニュースは何で知ったの?」「みんなはどう思う?」。足立教諭(左から2人目)は質問を重ね、全員が同じ話題について考える

「そのニュースは何で知ったの?」「みんなはどう思う?」。足立教諭(左から2人目)は質問を重ね、全員が同じ話題について考える

 「これからニュース発表を始めます」
 9月上旬の朝、札幌市立中島中の特別支援学級に、足立明夏教諭の声が響く。1、2年生9人が、保護者と教師に毎日提出する「連絡帳」を手に、同教諭を囲んで座った。岡積麻衣子教諭が後ろで見守り、高橋伸弘教諭はパソコンにつないだモニターの前へ腰掛ける。
 「連絡帳」には、授業内容や起床・就寝時間のほか、「新聞やテレビのニュース」について記入する欄がある。生徒は家族に協力してもらいながら話題を選び、要約と感想を書く。ほぼ毎日、朝学活の後が“発表タイム”で、日によっては全学年18人が集う。
 「恵庭市で『まるごとトマトのドレッシングソース』が発売されました。パスタにも合うそうです」「パスタって何か知ってる?」
「ファイターズの稲葉(篤紀)選手が引退します。ゆっくり休んでほしいです」「ドームへ試合を見に行ったことのある人はいるかな」
 足立教諭が模造紙に要点を書きながら、全員に尋ねて話を広げる。高橋教諭は、登場する場所や物を即座に検索し、地図や画像を見せて情報を補う。
 2年の女子は「毎日帰ってから新聞を広げます。みんなの選んだニュースを聞くのは面白いし、ためになる」と楽しげだ。
 今年で4年目を迎えた「発表」は、2012年度から2年間、NIE実践校だった時にも、取り組みの柱だった。
 特別支援学級には、自分の好きなこと以外に目を向けるのが苦手な子どもが多い。「ニュースを通じて他人と話題を共有できれば、人間関係を築くきっかけになる」と足立教諭は期待を寄せる。
 自らも報道に敏感になった。毎朝全国ニュースはテレビで、地方の話題は新聞で確認し、発表に備える。「以前は新聞を敬遠していた。子どもと一緒に知識を増やし、成長してきた感じです」
 卒業生の1人から、「高校の職業実習で、周りとうまく話ができた。発表を続けたからだと思う」と、うれしい報告を受けたことがある。最近は2年生も、教師の助けを借りず自然に会話するようになってきた。ニュースを介した活動が、自立心や自信を育てている。

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