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京都、奈良、岡山の3高校ICT活用*遠隔地同士で連携授業 協同学習通じ生徒成長(2の1)*古典題材 成果新聞に*「道内や中山間地に合う」

 京都と奈良、岡山の三つの高校が「平家物語」を題材に授業を並行して進め、仕上げとして、学習の成果を新聞にまとめた。互いに離れた学校が情報通信技術(ICT)の活用で連携してNIEに取り組む実験的試みとして、3月28、29の両日、京都市右京区の京都学園高校で開かれた全国高校NIE研究会の第13回全国大会で紹介された。(山本肇)

公開授業で互いの新聞について意見を交わす生徒たち=3月28日、京都学園高

公開授業で互いの新聞について意見を交わす生徒たち=3月28日、京都学園高

 取り組んだのは、京都学園高校の伊吹侑希子(ゆきこ)(32)、奈良女子大学付属中等教育学校の二田(ふただ)貴広(42)、県立岡山城東高校の畝岡(うねおか)睦実(53)の3教諭と1年生の生徒たち。
 三つの地域にゆかりの古典として「平家物語」を共通の教材に選び、関連する書籍や音楽、映像の学習を交えながら、作品のテーマを掘り下げ、古典を学ぶ意味を考えた。
 新聞はタブロイド判1ページで、まず、学校ごとに製作した。3校連携プロジェクトの意義と「平家物語」に関する記事、コラム、広告のほか、社説を用意した学校もある。3校は授業の様子を動画で撮影して共有し、他校で出た意見や討論を参考に作業を進めた。
 京都学園高校は「平家物語」の中の「敦盛の最期」からくみ取れる無常観を主テーマに据えた。日本文学研究者、ドナルド・キーン氏のインタビュー記事から日本的美学の本質に迫る一方、米国など3カ国出身の英語教師に取材し、散りゆく桜に無常観を覚えるのは日本人の特性で、海外の場合は違うことを知った。
 コラムの執筆にあたっては、4、5人の班ごとに、「起」「承」「転」「結」の部分にどんな要素をはめ込むかを付箋に書いて模造紙に貼り、議論を重ねながら言葉を紡いでいった。
 全国高校NIE大会の初日、公開授業を行うために、指導してきた3人の教師と遠方の岡山を除く2校の生徒16人が事前に作った新聞と不掲載分を含めた記事を持ち寄った。生徒たちは四つの班に分かれ、3校の記事と広告の内容をあらためて吟味したうえ、編集ソフトを使って、新たな新聞を班ごとに仕上げた。
 続く公開授業では、全国各地の教師ら185人が見守るなか、各班の生徒が最終的に選んだ記事や広告の優れた点を説明し、他の班との質疑応答に臨んだ。
 京都学園高校の重光良明さん(16)=現2年生=は「どうすれば、自分の考えを明確に伝えられるか、相手の考えを理解できるか、心を動かす表現ができるかについて、授業を重ねるごとに少しずつステップアップできた」と振り返る。
 今回の遠隔地間の連携は授業風景の動画の共有に象徴される情報通信技術(ICT)の導入で可能となっており、奈良女子大学付属中等教育学校の二田教諭は「土地が広大で近隣の学校と交流できにくい北海道や中山間地域などの特性に合っている」と話す。

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