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本社との共同研究報告書*釧教大の教科書に*藤本准教授が実践理論構築*「学力向上の鍵は解釈」

共同研究の報告書

共同研究の報告書

 「中学校の社会科の授業で新聞をどう活用するか」をテーマに、北海道教育大学釧路校と北海道新聞NIE推進センターが実施した共同研究の報告書が1日、共同文化社(札幌)から限定出版された。中心となった釧教大の藤本将人准教授(39)=社会科教育学=はNIE実践者の育成を視野に入れ、8月18日から3日間の夏の集中講義を皮切りに、大学の教科書として報告書を使う。(山本肇)

 夏季講義は学生が初期の段階でNIEに出合えるよう設定し、教育学部の1年生のうち希望者70人が受ける。報告書の概要を学び、新聞を活用して自分ならどんな授業ができるかをリポートにまとめて提出する予定だ。
 共同研究は2012、13の両年度、教育側から藤本准教授ら釧教大の3人と釧路地方の中学校教師7人、道新から舩木理依NIE推進センター委員(当時)が参加して行われた。
 藤本准教授は新聞活用の方法として、使う記事が単一か複数か、内容を確認するだけか解釈にまで踏み込むかによって四つの類型に分け、記事は単一より複数、内容確認より解釈まで進むほうが学力が向上するとの実践理論を打ち立てた。

釧教大の藤本将人准教授

釧教大の藤本将人准教授

 7人の中学校教師が社会科の公民「司法権の独立と裁判」、地理「北海道地方」などの単元に合わせ、類型を決めて新聞活用の授業をした結果、実践理論を導く材料が得られた。中学校教師は、新聞の活用によって「意思決定力を育成できる」「社会的関心を育成できる」「現実社会を認識できるようになる」と手応えをそれぞれ報告している。
 藤本准教授は「共同研究の最大の意義は、新聞活用教育を推進したいと願う教員のコミュニティーをつくれたことだ」と指摘する。従来は、教員が個々に活動していて協力し合う場面があまりなかったのに対し、「大学を媒体とすることで、力を発揮する場所をつくることができた」からだ。
 成果としては「なぜ、どのように授業をすべきかを論考し、NIEの理論をつくったこと」「若手教員がNIEに積極的に関わり、教員としての資質が向上したこと」を挙げる。
 報告書は教科書に使うほか、教員研修での利用も想定している。今後、NIEの理論と実践の精度がさらに高まるのに合わせ、内容を改訂していく考えだ。
 報告書はA4判、180ページ。400部発行した。1冊2千円(税別)で、釧教大の生協で扱っている。詳しくは北海道新聞NIE推進センター(電)011・210・5802へ。

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