NIEニュース
北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

NIEのページ

Page of the NIE

ふるさとの良さ 英字新聞に*秋田・由利中*「読む」「聞く」「話す」「書く」網羅*取材通し「学び」能動的に

 中学校の教科で、英語は新聞を活用する機会が少ないとされる。NIE実践指定校の秋田県由利本荘市立由利中学校は、市内を走るローカル鉄道の魅力を取材して英字新聞にまとめ、発信した。締めくくりの授業が7月末、秋田市内で開かれた第20回NIE全国大会で公開され、道内の教師も関心を寄せている。(武藤理司)

英字新聞をスクリーンに映して発表する由利本荘市立由利中の3年生

英字新聞をスクリーンに映して発表する由利本荘市立由利中の3年生

 県が推進するふるさと教育を英語科で実践しようと、菅原徳浩教諭が「ふるさと由利を走るおばこ号」の単元を設けた。「おばこ号」は学校近くを走る由利高原鉄道の列車の愛称だ。
 授業は全7時間。3年生20人が日本語と英語の新聞の読み比べから始め、見出しや記事の構成の違いを学んだ。取材では5班に分かれ、駅員や利用者らから話を聞いた。日本語を英語に直すのに時間がかかり、放課後も作業した。
 こうして、台湾の鉄道との交流や受験生に配る合格祈願切符、漫画の主人公を描いたラッピング列車などをテーマに、五つの英字新聞を作った。いずれもトップ記事と2、3本の写真付きの記事で構成している。
 全国大会での公開授業はすべて英語で行った。班ごとに自分たちの新聞をスクリーンに映して発表し、他の生徒と意見を交換した。駅売店の女性店主をトップに据えた班は、女性が乗客の人生相談に乗ることも紹介した。「女性はいくつ」と聞かれると、「68歳」と答えた。締めくくりに生徒たちは「皆さん、由利に来て『おばこ号』を楽しんでください」と呼びかけた。
 授業後の話し合いでは「新聞を活用した新しいNIEの可能性を示した」との指摘や「新聞の英文は素晴らしい。作成の過程で英文がどう変わったかも知りたい」という声もあった。
 公開授業を見た安食(あじき)正人・十勝管内清水町立御影中教諭は「新聞作成から発表までの間に、英語を『読む』『聞く』『話す』『書く』という四つの技能が網羅されている。地域への取材を通して自らリサーチして考えを深め、発信する活動は、生徒が学びを能動的に深める点で大いに刺激を受けた」と話している。
 由利中は文部科学省の英語教育強化地域拠点校になっている。道内で同じ指定を受けている後志管内寿都町立寿都中は今年、ご当地グルメ「寿都ホッケめし」などの紹介文を英語で書く授業を行った。中村寿樹校長は由利中の授業案を見て、「最近、寿都町にも外国人観光客が来るようになった。生徒たちが地元の良さを英語でPRできるようにしていきたい」と話す。

ページ上部へ