NIEニュース
北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

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NIE学会・奈良大会(2の2)*社会読み解く力養う*大学・中学の実践報告*購読を義務付け/地方紙持ち寄り

*長崎・活水女子大

映像を使いながら、新聞の全員購読の意義を語る渡辺弘さん

映像を使いながら、新聞の全員購読の意義を語る渡辺弘さん

 長崎市内の活水(かっすい)女子大学文学部現代日本文化学科の渡辺弘准教授は、大学が導入した「1年生全員の新聞購読義務づけ」について報告した。
 活水女子大は教養教育カリキュラムの全面改定に伴い、2014年度、1年生約300人の必修科目に、新聞を活用する「シチズンシップ」などの講義を設けた。新聞を1年間購読し、記事をスクラップして発表やリポートに生かす。
 渡辺さんは新聞社のテレビCMを例に全員購読の狙いを説明した。記事を読んでは文句を言ったりほめたりする人物を俳優のイッセー尾形さんが演じており、「だめな記事はだめ、いいものはいいと言える学生にしたい。社会に出た時に活水女子大生ならこの力は持っている、というものを身に付けさせたい」と話す。
 導入の背景には、スマートフォン世代で本を読まない、語彙(ごい)が乏しい、学力格差が拡大しているなど、今の学生の状況を何とかしたいとの思いもあった。
 学生が新聞を読むようになり手応えを感じる半面、効果を客観的に評価する方法が見つかっていない。「学力のどこを測ればいいのか、就職先の変化をみればいいのか。いい知恵がないか」と課題を提起した。

*兵庫・笹原中

 兵庫県伊丹市立笹原中学校の岡本光子校長は、朝の活動の一つである週1回の「朝NIE」から生まれた「地方紙全国制覇」の取り組みを紹介した。
 12年度から朝の10分間、新聞記事を貼り付けたワークシートに感想を書かせている。ある時、夏休みに奄美大島に帰省した生徒が奄美新聞を持ち帰り、それを教材にしたところ「ローカルニュースは面白い」と好評だった。これを機に、親が出張に行った際に買ったり、親戚からもらうといった方法で、全国の地方紙が集まるようになった。
 これらの地方紙をワークシートに活用する一方、題字を大きな日本地図に貼り付ける「地方紙全国制覇」の活動に取り組んだ。開始時の1年生が卒業する間際、47都道府県の題字がすべてそろった。
 岡本さんは「日本各地の自然、文化、地域性を子どもたちに感じてほしかった」とし、「学校の取り組みが家庭でも話題になり、多くの支援の輪ができた」と振り返る。

*東北福祉大

教員養成課程にNIEを取り入れるよう呼びかける渡辺裕子さん

教員養成課程にNIEを取り入れるよう呼びかける渡辺裕子さん

 東北福祉大学(仙台)で非常勤で教えるNIE教育コンサルタントの渡辺裕子さんは、教員を目指す学生向けに10年度に設けられた「NIE授業」について報告した。
 前期は「新聞の読み解き方」から始め、NIEの歴史、新聞活用の意義を教える。新聞を活用した指導案を作り、模擬授業を行う。後期はさらに発展させる。
 学生たちは、授業終盤には「新聞がこんなに面白いとは思わなかった」「早くNIEの授業をしたい」と意識が変わっていく。導入から6年目。すでに教員となった卒業生からは「NIEの授業をしました」と元気な報告が届く。
 渡辺さんは「現在のNIEの授業は、新聞社におんぶにだっこという例が少なくなく、先生たちは自立しなければならない。主権者教育も含め、教員養成課程にNIEを取り入れるべきだ」と結んだ。

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