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北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

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NIE学会・奈良大会(2の1)*図書館と連動さらに*学校司書と協力/書評合戦を活用

 奈良市内の奈良教育大学で5、6の両日開かれた日本NIE学会の第12回奈良大会では、全国の教職員や研究者ら約200人が学校教育での新聞活用のあり方を論議した。図書館とNIEの関わりをテーマにした分科会と、1年生全員の新聞購読を義務づけた大学など三つの実践を紹介する。(渡辺多美江)

分科会で越地真一郎さん(奥の右から3人目)の提言に聞き入る参加者

分科会で越地真一郎さん(奥の右から3人目)の提言に聞き入る参加者

 研究分科会「未来の図書館構想とNIE」では、奈良県平群(へぐり)町立図書館の西村君江館長と熊本日日新聞社の越地(こえじ)真一郎NIE専門委員の2人が提言した。
 平群町立図書館は公的施設の中にあり、面積214平方メートル、蔵書数6万冊。来年1月で開館10周年を迎える奈良県で一番新しく一番小さい公立図書館だ。現在、新図書館建設の機運が高まっている。

*先生を側面支援

 西村さんは、まちの情報センターである図書館の役割の一つに「学校図書館支援センター機能」を挙げる。公立図書館が持つ情報のパワーを学校図書館に活用してもらうことで、すべての子どもたちに図書館サービスが行き渡る、との考えだ。
 現実に、図書館に新聞が1紙もない学校があるが、「公立図書館の豊富な新聞資料が『学校司書』を通じて教員に届けば、授業での新聞活用がより進むはずだ」と指摘する。
 学校司書がNIE推進に重要な役割を果たす点も強調した。「NIEに取り組もうという気持ちがあっても、先生たちは非常に忙しく余裕がない」とし、「学校司書はもともと、新聞をスクラップするなど、新聞を活用しようとしている。記事のチェックや切り抜きの整理など、教材づくりで先生の側面支援ができるのではないか。学校司書の力はもっと発揮できる」と述べた。
 一方、越地さんは「図書館とNIEは相性のいい組み合わせだが、実は双方ともにその認識がいまひとつだったという反省がある」と現状を説明し、背景には「双方の理解不足、行政の支援不足があるのではないか」との見方を示した。
 新聞社側からのアプローチとして、越地さんは書評合戦「ビブリオバトル」に新聞をからませた独自のビブリオバトルを紹介した。

*記事から本選び

 2年ほど前に考案し、各種図書館を会場に実践している。参加者は4、5人のグループごとに、各自、当日の新聞から気に入った記事を選んで記事にちなんだ本を10~15分で探し出し、「なぜこの本を選んだのか」を発表する。記事の切り抜きと本の紹介文などを紙に貼り付けて新聞を作り、グループ内で1位を決める投票をする。
 たとえば、資生堂の商品開発の記事にちなんで選ばれた本が「人はなぜ化粧をしてきたのか」だったり、「首相動静」の記事に「大人のオフタイム」という本が選ばれたりした。
 「記事も本もその場で選ぶ。準備ができない点がいい。『この記事を目にしなければこの本は絶対に読まなかった』という出合いがある」と越地さんは語る。
 このビブリオバトルについて、学校や図書館の関係者から「ぜひやってみたい」との声が相次いだ。

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