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北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

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走った距離合計 全国縦断*地方紙集め 地域身近に*上浦幌中央小*鎌倉の大仏に興味津々

 十勝管内浦幌町の上浦幌中央小学校(野上泰宏校長、27人)と上浦幌中学校(宮村栄治校長、14人)の児童・生徒が、授業や部活動で走った距離を合計して地図上で沖縄県を目指す「チャレンジマラソン」に取り組み、このほどゴールした。小学校では併せて、各地の地方紙を取り寄せ、比較した。運動とNIEを兼ねた一石二鳥の試みで、学校側は「子どもたちが新聞に触れる良い機会になった」と手応えを感じている。(萩原琢詩)

「チャレンジマラソン」のゴール後、取り寄せた新聞などを手に記念撮影する小中学生=4日、上浦幌中央小学校

「チャレンジマラソン」のゴール後、取り寄せた新聞などを手に記念撮影する小中学生=4日、上浦幌中央小学校

 体力向上を目的に昨年7月13日に始めた。屋外や体育館を実際に走る距離のほか、縄跳び8分と水泳200メートル、腹筋運動などの筋トレ100回を1キロに換算し、学校を起点に那覇市まで47都道府県の県庁所在地を順に巡る4617キロのコースを設定した。当初は2年がかりの計画だったが、今月4日、“日本縦断”を8カ月足らずで果たした。
 野上校長は日本新聞協会のNIEアドバイザーで、開始から1カ月後、県庁所在地に達するごとに現地の当日の新聞を取り寄せ始めた。「運動する子どもたちに励みを与えるとともに、新聞が身近にある環境をつくりたかった」と狙いを語る。各地の特色を学ばせるため、「地域色の濃い地方紙」にこだわった。各都府県のNIE推進協議会経由で提供を依頼すると、どの新聞社も応じてくれた。
 5、6年生が毎月、朝読書の時間に各地の新聞を手に取った。6年生の川上遥音(はるね)さん(12)は「あすから“健康診断” 大仏さん しばし別れ」との神奈川新聞の記事に興味を持った。国宝の鎌倉の大仏を半世紀ぶりに保存修理するに当たり法要を行った話題だ。「身近に大仏なんてないし、『健康診断』という見出しが面白い。新聞には新しいことが載っているし、全国でいろいろなことが起こっていることが分かった」と楽しんだ様子。
 同じ学年の井上陽(はる)君(12)は「友達と安保法成立の話とかしたりして、ニュースに関心を持つようになった」と話し、今ではスポーツ面を読むのが日課だ。
 北海道ではあまり知られていない他県のJ2、J3のサッカーチームが大きく取り上げられることもあり、子どもたちは新聞の地域性を肌で感じ取った。
 取り寄せた新聞はいつでも見られるよう廊下の机に並べている。重泉壮生(そう)教諭は「最初は題字やテレビ欄の違いにばかりに目がいっていた子たちが、知らない土地の話に興味を示すようになった。新聞が身近になり、ニュースについて議論するようになった」と効果を語る。チャレンジマラソンが一役買った形だ。
 昨年11月12日付の新聞を提供した京都新聞滋賀本社の大橋晶子編集部長は「運動する意欲と全国各地への関心を高めながら新聞になじむユニークな教育方法」と取り組みを評価し、「地方紙の紙面に触れることで、子どもたちにとって遠い地が身近なものになるに違いない」と話している。

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