NIEニュース
北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

NIEのページ

Page of the NIE

新聞で学んだ熊本地震 郷土見つめ直す契機に(2の2)

*玉名中(玉名市)*生徒会や投稿で活用

玉名中のNIEコーナーで生徒の新聞閲覧を見守る坂口教諭

玉名中のNIEコーナーで生徒の新聞閲覧を見守る坂口教諭

 玉名中(太田恭司校長、664人)の多目的ホールに「NIEコーナー」がある。テーブルと椅子を置き、学校に日々届く新聞を生徒が気軽に手に取って話し合える場所だ。壁には自校が取り上げられた記事。「まずは新聞に親しんでもらうのが目的です。できるだけ多くの生徒が読めるようにしています」と担当の坂口恵子教諭(46)は話す。
 本年度は、生徒会活動や授業での記事活用、新聞投稿に力を入れている。玉名中を取り上げた記事を生徒会メンバーがチェックし、給食時の校内放送で紹介する。ホームルームで週1回ある意見発表の場「Sタイム」を使い、生徒が気になった記事とその感想を述べているクラスもある。
 玉名は地震による被害が比較的軽かったといわれ、2日間休校しただけだったが、地震後、NIE活動で震災関連記事を取り上げる機会が一気に増えた。
 「Sタイム」で記事を活用している成瀬陽一教諭(44)は「生徒が選ぶ記事の8、9割が震災関連。当たり前の生活が実は当たり前でなかったことにあらためて気付いたようだ」と生徒の意識の変化を読み取る。
 投稿では、震災をテーマにした生徒の作文やイラストが地元紙に採用、掲載された。ラグビー部の男子生徒は、同校が中心となり被害がひどかった地域の子供を招いて行った交流活動の体験を基に、「つらい思いをしている人がたくさんいます。でも今回、共通のラグビーでつながりを持てました」と喜びをつづった。
 坂口教諭は「新聞記事には生徒会活動のヒントがたくさんある。記事からどんな活動ができるか、生徒に考えさせたい」などと意欲的だ。

*熊本日日新聞*地元に寄り添い報道

熊本日日新聞の新聞博物館に倒れたまま展示してある活字棚。活字が散乱する

熊本日日新聞の新聞博物館に倒れたまま展示してある活字棚。活字が散乱する

 熊本県の地元紙、熊本日日(にちにち)新聞の本社(熊本市中央区)も地震の大きな揺れに見舞われた。4月16日未明の「本震」では印刷中の輪転機が停電のため停止したが、何とか復旧させ、新聞発行を続けた。
 朝刊掲載の小中学生向けのページ「くまTOMO」(土、日曜各2ページ)は地震を受け、出来上がっていた紙面を急きょ変更。16日付では、14日の「前震」による被害状況を詳報した。翌17日付では、震度7を記録した益城町(ましきまち)の読者会員の小学生を取材し、地震発生時の生々しい様子を伝えた。
 くまTOMO編集室の責任者、津山裕二読者・NIEセンター長(57)は「本紙と同様、小中学生新聞もニュースが第一というのが編集方針。当然の対応だった」と語る。その後も、地震メカニズムの解説記事や学校での震災関連の取り組みを紙面化し、県内各校のNIE活動を支援する。
 本社内の新聞博物館では6月15日から、震災の写真や紙面など千点以上を展示する企画展を開いた。常設展示品のうち、倒れた活字棚や数十センチ動いた輪転機をそのまま残し、揺れのすさまじさを来館者に伝えた。
 津山センター長は「地元紙の役割は住民にずっと寄り添って報道すること。くまTOMOもNIE活動もその姿勢に変わりはない」と話す。

◇熊本地震◇
 4月に熊本県と大分県を中心に相次いで発生した活断層型地震。4月14日午後9時26分発生の「前震」=マグニチュード(M)6・5=では熊本県益城町で、16日午前1時25分発生の「本震」=M7・3=では益城町と熊本県西原村で、いずれも最大震度7を記録。震度1以上の地震は2千回を超えた。熊本県などによると、震災関連死などを含む死者は98人(20日現在)、重軽傷者2400人、被害建物16万7千棟。本震直後、最大855の避難所に18万4千人が避難した。

ページ上部へ