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北海道新聞に掲載されたNIE 関連の記事などを紹介します。

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読書の意欲 記事で高める*札幌手稲高図書局が試み

 札幌手稲高校図書局は、新聞に載ったニュース記事と関連する図書室の蔵書をセットで紹介し、生徒の読書意欲を高める図書室活性化策に取り組んでいる。米国大統領選挙をはじめ、大きなニュースを呼び水に図書室利用を増やす狙いだ。(小田島玲)

*本と合わせ廊下に掲示

 図書室前の廊下には、新聞記事の切り抜き、本の表紙のコピーや本、図書局員手書きのコメントなどがテーマ別に掲示されている。米大統領選のコーナーでは「トランプ大統領爆誕」とタイトルを大きく書き、関連記事やトランプ氏自身の著書を紹介している。
 リオデジャネイロ五輪・パラリンピックのコーナーでは、スポーツだけでなく障害者の問題にも焦点を当てている。昨年7月に相模原市内の障害者施設で起きた殺傷事件の記事を貼った横に「障害があっても日々頑張っている中…こんな事件が起きました」とコメントを書いて、パラリンピック出場選手の体験記など3冊を紹介した。

オリンピックとパラリンピックに関連した記事と本を紹介するコーナー=札幌手稲高

オリンピックとパラリンピックに関連した記事と本を紹介するコーナー=札幌手稲高

 掲示している本に興味を持ってすぐに借りに来る生徒もいる。
 取り組みのきっかけは、昨年6月に手稲高であった手稲高図書局と札幌聖心女子学院中学・高校図書委員会の合同研修会。元中学教師の三上久代・日本NIE学会理事(札幌)が「学校図書館からみた新聞」とのテーマでメディアとしての新聞の特徴などを話した。
 これを受け、9人の局員が図書室活性化策を話し合い、9月末からは本の紹介にとどまらず、新聞記事と連動させる掲示に改めた。テーマは協議して決めた。
 局長の八丁(はっちょう)美久さん(2年)は「ニュース記事を本につなげることで、新聞を読む大切さを生徒に伝えたかった」と話す。新聞を読む習慣のある局員が少なく、張り出す記事を見つけるのは簡単ではなかった。掲示を見た生徒が米大統領選の話をしていたり、先生たちから「面白い」と言われたことで手応えを感じ、これからも続ける予定だ。
 顧問の桶(おけ)雄一教諭(47)は「勉強場所として図書室を使う生徒はいても、書棚の本を手に取ることは少ない。生徒に唐突に本を勧めてもなかなか読まないのが現実」と話し、今後の展開に期待している。

*見出しの付け方学習 校内広報編集に応用

 札幌手稲高校図書局は、昨年6月の研修会で学んだことを図書室の新着本などを紹介する校内向け広報紙(月刊、B4判1枚)の編集に応用している。
 研修会で講師の三上久代さんが「北海道新聞は地域ごとに異なる地方版を作っており、同じ日の道新でも(地方版は)内容が違う」と説明すると、生徒たちは驚いた。図書局は広報紙の8月号から「局員のおすすめ本」コーナーの記事を各学年向けに3種類用意している。八丁美久局長は「新年度は本紹介以外の記事も学年別に変えることを検討していく」と前向きだ。
 研修会では、見出しを隠した記事を読んで見出しを考える実習もあり、見出しでアピールする重要性を学んだ。顧問の桶(おけ)雄一教諭は「本の紹介文でも単にあらすじを書くのではなく、読みたいと思わせる宣伝文句を付けるなど工夫するようになってきた」と話す。

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