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新聞 職業考える糧に*名古屋・名城大付属高 全国大会で公開授業*10年後の級友を記事に*社会情勢から予想し

10年後の自分や社会の姿を発表する生徒たち。右端は早川孝則教諭=8月4日、名古屋国際会議場

 新聞記事を活用して10年後の社会のありようを予想し、その時の自分の職業を考えていく学習が本年度までの2年間、名古屋の名城大学付属高校(岩崎政次校長)で行われた。学習の締めくくりとして、10年後のクラスメートの姿を人物紹介の記事にまとめ、8月初めに名古屋で開かれた第22回NIE全国大会の公開授業で発表した。(小田島玲)

 3年10組の37人が担任の早川孝則教諭(37)の指導で、特別活動(ホームルーム)と総合的な学習の時間に取り組んだ。テーマは「10年後の君は~新聞を通じて自己のキャリアプランを考える」。昨年度、地元の企業人の話を聞き、興味のある職業を新聞から拾い出すなど職業について学ぶことから始めた。
 本年度に入り、10年前(2007年)の各新聞の縮刷版から、現在の社会情勢をもたらす要因となった記事を探してみた。続いて現在の新聞記事を基に、10年後(27年)の産業、働き方、教育などがどう変化しているか予想した。記事を根拠にしたのは、単なる思いつきに陥るのを避けるためだ。
こうした学習を踏まえ、自身の進路や将来を具体的に考え、職業に就いた10年後の自分の姿も考えた。

 記事執筆の際は2人一組となって互いを取材し合い、27年に社会で活躍する27~28歳の仮想の姿を、地元紙・中日新聞の人物欄「この人」と同じスタイルにまとめた。

 公開授業では3組計6人が発表に立った。商社員になった仮想の男子生徒を紹介する記事には「大学で国際ビジネス論を学んだ」「25歳で結婚し娘がいる」など進路や人生設計に加え、「人工知能(AI)が仕事を肩代わりすることで、育児休暇が取りやすくなった」と、10年後の社会の予想も盛り込まれた。

 発表の際、他の生徒から「ロボットの普及で商社の仕事がなくなることはないのか」と質問があったが、男子生徒は「人間にしかできない交渉事がある」と理由を示し、商社の仕事は残ると答えた。

 発表を終えた生徒たちは「何となくでしか想像できなかった将来を、新聞記事によって具体的に思い描くことができた」「希望する職業に就きたい気持ちばかりが先走っていたが、就職に必要なスキルや10年後の社会も考えるようになった」などと感想を話した。

 「論理的、批判的な意見を言える生徒が少ない」としてこの学習に取り組んだ早川教諭は「生徒は予想より良く調べてくれた。以前、面談した時は将来のことは何も考えていないようだったが、根拠に基づいたキャリアプランを言えるようになった」と手応えを感じている。

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